斎藤昭人の情報戦に立つブログ

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ロシアのウクライナ侵略・電子的考察2

TB2がSAMを破壊する他の動画も発射機と装填車両が並んだ非戦闘隊形である。

恐らくTB2は電波情報、偵察員の報告、民兵の監視、NATOからの情報提供などでロシア軍SAMの位置と活動をかなり正確に掴み、レーダー発信が消えた僅かな時間を利用して攻撃を行なったのだろう。

普通ロシア軍には多重多層の防空網があるが油断による無理な進軍と広大な戦場で隙が生まれているはずだ。

実際画面に映っている座標を信じるならば襲撃地点はキーウから北西に100km以上離れた地点だ。

有人機では危険すぎて断念するような僅かな隙、少しの合間も無人機であれば大胆に攻撃できる。

TB2に対してロシア軍の対策としては通常通りの多重多層の防空網を戦場の端までしっかりと維持する。ということになるが、無理な進軍で前線部隊の補給や整備が滞っているために複数の防空装備が遺棄されており多重多層の防空網を維持する余裕がなくなっているのだろう。

 

まとめとしてウクライナ軍はリビアから見られた無人機による対SAM戦術を着実に進歩させてロシア軍の隙間を突く大胆な攻撃を行なっている。

対してロシア軍は前線が伸び切り補給も滞っているために通常の対応さえ困難となっている。

ロシア軍の補給の問題が続く限りTB2には活躍の余地がありそう。